ブレーキホースのステンメッシュ化

ここのところエンジンの調子も良く、色々近場を走り回っているのですが、
走っているうちに少しブレーキを強化したいなぁと思う様になりました。
まぁ全然ブレーキが効かない訳ではないのですが、
そこそこスピードを出す事もあり、やはり止まれるバイクが良いかと。
今時のバイクに比べるとそりゃ、遅いし曲がらないし止まらないのかと思いますが、
(ちなみに今時のパラレルツインの400よりは速いと思います。マルチですから。)
正直、そこまで不便を感じていません。
安全性を考えたらABSとか欲しいですけどね。
所詮、この年代のバイクに乗る以上無理な話かと。
まぁ好きで乗っているのでこの辺りはある程度我慢できます。

そこで、出来る範囲でちょっと強化したいと思っておりました。
色々と考えている内に値段も手頃なのでブレンボの4ポットキャスティングキャリパーを
着けたいなと漠然と思ってたのですが、
微妙なブレーキコントロールが出来るとか、絶対的な性能とか、色々言われておりますが、
実際問題、現状のTOKIKO異径4ポットキャリパーとの差はどの程度なのかと。
基本的にはホースに関しては迷わず交換するつもりでした。
レストアの基本は劣化の早いゴムや樹脂製品をまず変える事ですからね。
ホースしかりです。
ちなみにフューエルホースと負圧ホースは純正品で交換済です。
純正品でオーダーしたのですが、外径が太くなっており、保護用のスプリングは通りませんでした。

話をブレーキに戻します。
いつもだとWebikeの通販で購入してしまうのですが、
情報収集するならば、やはりリアル店舗にかなう場所はありません。
専門知識のあるスタッフを捕まえて話を色々聞くに限ります。
値段で言うと断然WEB通販の方が安いんですけどね。
と言う事でナップス横浜店へGO。

結局、現状のキャリパーからブレンボの4ポットキャスティングキャリパーへ変更した所で、
大きな違いが体感出来るかは微妙だと言われてしまいました。
というか、現状のキャリパー自体がすでに異径4ポットなので、
大きな違いにはならないんですよね。確かに。
であれば、ラジアルマスターでも着けた方がよっぽど体感できるとの事でした。
何か納得です。
とりあえず、現状はマスターまで踏み込むつもりもないので、
リア用のステンメッシュホース一式とリア用ブレーキパッドを購入しました。
パッドはデイトナのゴールデンパッドをチョイス。
評判がいいので、試してみようと思います。
ちなみに現在は同じくデイトナの赤パッドがフロント、リア共に入っています。

リア用パーツ
(ナップスで購入したリアメッシュホース一式。activeとナップスのコラボ商品です。
ホースが¥2600-、バンジョーが¥2,300-×2、バンジョーボルトが¥500-×2、
リア用ゴールデンパッドがセール中で、¥3,920-でした。どれも税抜き価格。)

フロントに関しては迷わずWebikeで購入。
リアで足が出てしまったので、コストパフォーマンスの高いACパフォーマンスラインの車種別セットに。
バンジョーやボルトもセットになっています。
これで¥9,660-(税込)は安いです。

フロント用ホース
(ACパフォーマンスラインのGSX400S用。必要なパーツがセットになっているので楽です。)

結局、フロント、リア共にACTIVEになりました。

さて、肝心の取付ですがリア、フロント共にホースを付け替えるだけであれば、
難しい事はありません。
ただ、今回はパッドも交換するので、キャリパーを丸洗いしてピストンの揉み出しも行います。

外したフロントキャリパー
(外したフロントキャリパー。パッドはまだ残ってますね。
それにしてもパッドピンの錆びが酷い。
これは100均で買ったボンスター(スチールウールみたいなヤツ)で磨きます。)

まずはキャリパーを外して洗います。
バケツに洗車用洗剤を溶かして少し浸けておきます。
あとは、ブラシを使って洗います。ピストンや内側等は歯ブラシで洗います。

丸洗い
(これはフロントのキャリパー。)

洗い終わったら一旦キャリパー側のバンジョーを外してフルードを抜いてしまいます。
ステンメッシュホースを付け替えて新しいフルードをリザーブタンクから注入します。

リアリザーブ養生
(ブレーキフルードは塗装を侵してしまうので、この様にリザーブタンクの周りに
ペーパーウェス等を巻いてタレない様にします。予め水で濡らしておくと良い様です。)

ホースの付け替えに関してですが、
リアに関してはマスターの背後にエアクリーナーボックスがあるので、
そのまま作業するのはかなり難しいです。
反対側からアプローチしてアクロバティックな体制で何とか作業しました。
フロントはホースの取り回しが変わるので、カウルを外して中間のジョイントを撤去する必要があります。
フロント用リア用、どちらもフィッティングがアルミなので丁寧に扱わないとすぐに破損してしまいます。
カシメる際には注意が必要です。

フルードの注入が終わったらエア抜き。
これに関しては以前フルードを交換しているので、手慣れたもんです。
シリンジを使ってエア抜きする人もいるみたいですが、
私は普通にレバーを握ってブリーダーを開け閉めしてエア抜きします。
ブリーダーに繋いだホースから気泡が出なくなればOK。
フロントは一旦パッドを装着して片側づつ仮組して揉み出し。
マスターから左右のキャリパーへ繋がっているので、
片方をローターに装着した状態にしておかないと、ピストンが圧で抜け落ちてしまいます。
ピストンが抜けるとフルードが溢れ出すので要注意。

ピストン揉み出し
(こんな感じで揉み出し。ちなみにこれはリアキャリパー。)

ピストンの根本をグリスアップしてレバーを握り、出てきたピストンを揉みます。
最初は非常に硬いですが、徐々に動いてきます。
各ピストンがスムースに動く様になるまで頑張ります。
あんまりピストンを出し過ぎるとピストンが抜け落ちますので、要注意。
固着したピストンなんかの場合は専用工具(キャリパーピストン脱着ツール)が必要になりますが、
以前もキャリパーはメンテされている様で、ピストンの動きに問題なかったですね。
この揉み出し作業ですが、たまにやってあげると良い様です。
ブレーキのコントロール性が上がるらしいですよ。
各キャリパーが終了したら、パッドを装着し、本組して終了です。

ところで、ブレーキパッドがどうしてレバーを離すと戻るか知ってますか?
キャリパー分解すると分りますが、バネなんか入ってないんですよ。
私は非常に不思議だったので、仕組みを調べました。
なんと、キャリパーピストンシールのゴムの力だけで戻っているらしいです。
ピストンと強く接しているシールのゴムはピストンが押されると「よれる」(ズレる)訳で、
ブレーキレバーを離して、圧が掛からなくなるとゴムは元の位置に戻ろうとする訳です。
驚きですね。良く出来た仕組みです。
単純にバイク屋さんにメンテをお願いしているだけだと、こんな疑問もわかないですが、
自分でメンテしていると疑問に思う仕組みが多々あります。
これを調べて仕組みの謎が解ける事自体が楽しいですね。

さて、ブレーキパッドですがパッドは全面、面取りしました。
ローターの回転方向にはより大きく面取りしています。
また、パッドの裏にはケミカル類は散布していません。
この辺りは人によって色々ノウハウがあるみたいで、
自分で試して自分に合った方法を探すしかないですね。
今回は裏側には何も付けずに組んでみました。
とりあえず現状、鳴きはみられません。

ゴールデンパッド
(リア用のデイトナ製ゴールデンパッド。面取り作業中です。)

最後に必ずレバーを固くなるまで何回か握って、ピストンを出しておきます。
そうしないとブレーキが効かないので危ないです。
最初は押し歩きながら、ブレーキの効きを確認した方がいいですね。

さてビフォーアフターです。
従来のリアキャリパー
(リアキャリパー作業前)

リア完成
(リアキャリパー作業後。キャリパー自体がすごくキレイになってます。)

フロント完成
(こちらはフロントの作業後)

「見た目」的には「いかにも」って感じになりましたね。
純正のホースに比べたらかなり細くなりました。
肝心のフィーリングですが、まだアタリがついていないので若干効きが渋いですが、
正直なところタッチはかなり硬くなりましたね。
レバーを握っていくと最初に「クッ」と来て「スー、トン」(トンは完全に止まった状態)って感じに効きます。
スーの状態がコントロール範囲ですね。
以前は「グググーッグ」って感じでした。

もう少しアタリがついたら、またインプレッションしてみたいと思います。


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