オーリンズのリアサス

ついにオーリンズのリアサスを手に入れました!
以前から欲しかったのですが、
値段が高いと言う事もあり、現状のサスでも大きな問題は無かった為、
今まで先送りにしてきました。

そもそも、私のカタナには手に入れた時点で、
新品のアジアンサスが付いていました。
元々のサスが完全にヘタっていたのでしょう。
前オーナーが安価なアジアンサスに付け替えて売った様です。
良くヤフオク等で見る1万円程度のアジアンサスです。(RFYってやつです。)

アジアンサス
(これが、ついていたアジアンサスのRFY。
デザイン的には今のカタナにすごくマッチしています。が、非常に硬いのです。
正直、まだキレイな状態。)

見た目を気にしなければ、機能的には大きな問題はありません。
但し、かなり固いです。
ちょっとしたギャップでガツンときます、このサスは。
でも、個人的には見た目がものすごく気になります。
別名、貧乏サスですからね。これ。

元々純正のサスがついていなかったので、
純正サスの乗り心地は知らないのですが、
乗り味もこんなもんだろうと思ってました。オーリンズを付けるまではね。
最初っからアジアンサスだったので見た目的に、
リアサスを交換したいと思ってました。

基本的にGSX400S専用のオーリンズのリアサス(SU141)は廃盤商品です。
昨年(2011年度)はカロッツェリアジャパンから
GSX400S専用のオーリンズのリアサスが数量限定にて復刻販売(値段は9万円弱だったと思います。)
されていたのですが、今現在は入手不可能です。
カロッツェリアジャパンにも問い合わせしましたが、すでに入手不可との事。

あとは私が知っている限りでは、ユニコーンさんで数量限定にて
GSX400S専用のオーリンズを販売しています。
こちらは値段が12万円もします。
(一時期、値引きして販売していた様ですが)
正直、現状でのリプレイスメント用リアサスは殆ど選択肢がありません。
ナイトロン等である様ですが、値段が18万程します。

となると、後はヤフオク頼みしかありません。
うまく行けば程度の良いものが、新品より安く手に入りますから。
(但し、オーリンズのサスは中古でも結構いい値段で取引されています。
なので、盗難が多いのでしょう。)

当然、GSX400S専用機種のSU141が欲しいのですが、
調べた所、あまり出品されない様です。
(まぁ、元々の玉数が少ないのでしょうね。)
となると考えるのが、サスの長さが近い車種用を流用する手です。
400カタナの場合はゼファー750用辺りを流用する場合が多いみたいですね。
カタナの純正サスのエンドアイ間の自由長は355mm。
ゼファー750用は345mmらしい。
1cm違いますが、装着時はスラントしているのでそこまで違いは出ないか。
ちなみにオーリンズのGSX400S用SU141は自由長は約357mm。
400カタナのエンドアイの径は上下とも14mmになります。
外してみると分りますが、上部の取付ボルトはフレームに溶接されているので、
交換できません。
なので、上部のエンドアイは14mmから変更できないです。

今回狙っているのはオーリンズの36Pと言う種類のサスです。
このサスはイニシャルしか調整する事が出来ません。(しかも3段階のみ)
要は戻り等は車種別に予め設定されているのです。
サスは前後のバランスが大事ですから、
フロントがノーマルであるならば当然、車種専用をつけてこそ、
初めて本来の性能を発揮する訳です。

と言う訳で、SU141が出品されるのをひたすら待っておりました。
半ば、もうゼファー用でもいいか、なんて思っていた矢先に、
出ました。結構キレイな状態のSU141が。
錆びやロッドの曲がり、オイル漏れ等無い、キレイなSU141でした。
落札は5万円台の後半でした。(結構、競りましたよ。)
新品が手に入らない状態を考えると、いい値段だと思います。
オーリンズの36Pは5万円程度で、落札される事が多い様です。

サスが届いて確認しましたが、
オイル漏れや錆び、ロッドの曲がり等無くキレイなサスでした。

早速取付けです。
まずは、ジャッキアップ。
リアサスがフレームとスイングアームを連結している為、
リアサスを外す為にはジャッキアップが必要です。
予めメンテスタンドでリアを上げ、
車体を水平にした状態からジャッキアップしました。
クーラントのリザーブタンク付近にある横方向のフレームにジャッキを掛けます。
ジャッキを掛ける際はゴムマット等でフレームに傷が付かない様にします。

まずは、上下のボルトを外し従来のアジアンサスを外します。
ここで問題発覚です。
右は問題無かったのですが、
左側の上部ボルトに問題がありました。
取付けボルトにカラーが固着しています。
カラーとワッシャーも固着しています。

上側取付ボルトのカラー
(カラーが固着した状態。)

一応、貫通のマイナスドライバーをあて、ハンマーで叩いてみたのですが、
ビクともしません。
これは、単純に固着しているだけではなさそうです。
どうも接着剤がなにかで付いている予感がします。
もしくは塗料で固着しているのかもしれません。
何でこんな事になっているのか分りませんが、
前のオーナーの仕業でしょう。
非常に腹立たしい状況です。

仕方がないので、グラインダーを使ってカラーとワッシャーを除去する事にします。
慎重に作業しましたが、若干取付ボルトの上部が削れてしまいました。
まぁ、サスの取付自体には問題ないレベルです。
上部の取付ボルトは、フレームに溶接されている様で、
そう簡単には交換出来ません。

上側取付ボルト
(GSX400Sの場合、サスの取付ボルトはこの様になっています。
ネジなしの部分が14mm、ネジの部分は10mm径。
グラインダーの作業時に若干削れてしまいました。)

下側取付ボルト
(下側はスイングアームに固定する事もあり、取外し可能なボルトになっています。
こちらもネジなしの部分は14mm、ネジは10mm径)

取付けボルトに薄くグリスを塗り、新しいサスを取付けます。
さすがに車種専用だけあって、問題無く取付できました。
ポン付です。
取付けの際にエンドアイの位置の微調整を行う場合、
ジャッキで高さを微調整してあげると簡単にできます。

オーリンズリアサス
(やはり黒銀カタナには黒いスプリングですね。
ちなみにスプリングレートは480-02)

今回、アジアンサスと違い値段の高いパーツなので、
気休めかも知れませんが、取付けボルトを上下ともキタコのボディガードにしました。
ボルトに特殊な形状の刃が付いていて、
この刃にあった専用の工具でしか回せない構造になっています。
この刃のパターンも多数あるらしく、ボディガード用の工具を一つ持っていた所で
刃のパターンが合わなければ回せません。
なので素人からのいたずらや盗難には威力を発揮しそうです。

サスの設定ですが、イニシャルの設定はCレンチを使って変更できます。
今までのサスは上部のリングを緩めて、下のリングをネジに沿って回せば、
無段階にイニシャルの調整が出来たのですが、
オーリンズ36Pの機能は見た目同じ様に見えるのですが、
この機構とはまったく違います。

最初は機能が理解出来なかったのですが、
(マニュアルもあまり丁寧に書いてないので、調整方法が判りづらい。
また、ネットで調べてもこの調整について詳しく書いてある所が皆無でした。)

Cレンチは2本使います。
まず、1本のレンチで上部のリングを動かない様に固定し、
もう1本のレンチで下部のリングを「カクん」とハマるまで回します。
すると、上部と下部のリングがズレて3段階のイニシャル調整ができます。
「カクん」とハマる箇所が設定ポイントの様です。

さて、肝心のフィーリングです。
まだ、近場でしか乗っていませんが、
乗り味は激変しました。
ハッキリと体感できます。
まず、以前のアジアンサスではちょっとしたギャップでの突き上げが凄かったのですが、
ギャップでの突き上げが見事に無くなりました。
非常にマイルドに処理してくれます。
かと言ってフニャフニャしている訳ではありません。
コーナーリング時には、しっかり踏ん張ってくれます。
沈んだ状態で、そこからしっかりと仕事をしてくれる感じ。

これは素晴らしい。
正直、つけるまではここまで変わるとは思っていませんでした。
オーリンズ恐るべし。
正直、見た目重視で装着しようと思っていた自分が恥ずかしいですよ。
中には「世の中猫も杓子もオーリンズ」なんで、アンチオーリンズ派の人もおりますが、
世界を席巻しているメーカーだけの事はありますね。
(今回の件で「じゃぁ、ブレンボもきっと凄いに違いない」と正直思いました。笑)

純正サスの乗り心地を知らないので比較できませんが、
明らかにアジアンサスとは雲泥の差です。
今まで特に問題を感じなかった自分は何なんでしょう。

このサスで走る次元が変わったのは事実。
走る事がまた、楽しくなりました。

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